青色申告をする意味が無いケースとは?

事業所得と雑所得の判断はあいまい?

青色申告は節税対策にとても有効な申告方法なのですが、人によっては青色申告をする意味が無いようなケースもあります。個人で行っている事業や不動産などで得た収入が少ない場合、事業といえるほど、労力をかけてはいないと判断されてしまう場合などがそれに当たります。

まず、青色申告で控除の対象になるのは基本的に「事業所得」として得た収入です。それに対して副業や兼業で得た収入は「雑所得」として扱われる場合があります。趣味で作った商品をオークションサイトで販売する時などは、本業の収入を超えない限りは雑所得として扱われる可能性が高いです。

問題はこの事業所得と雑所得の線引きが微妙に曖昧なところで、似たような働き方をしている人でも一方は事業所得として認められ、一方は雑所得として判断されることもあるのです。

副業が事業所得といえるか、雑所得と判断されるべきかの基準については、国税不服審判所で平成26年に下のような判断が出ています。

社会通念上「事業」といえる程度の規模・態様においてなされる営利性、有償性、反復継続性をもった活動によって生じる所得か否かによって判断すべきであり、この場合において「事業」といえる程度の規模・態様においてなされる活動といえるかどうかは、自己の計算と危険においてする企画遂行性の有無、その者の精神的肉体的労務の投入の有無、人的・物的設備の有無、その者の職業・経験及び社会的地位等を総合的に勘案して判断すべきである。

似たような働き方をしていても、こんな風に判断基準そのものが微妙な部分があるので、安易に「事業所得」と決めつけたりしないほうがよいこと、お判りいただけると思います。

雑所得とされてしまうと、青色申告はNG ところが、翌年は状況が変わることもよくある

もしも雑所得として判断されてしまった場合は青色申告特別控除などの制度は受けられないので、個人事業主が青色申告をする意味がほとんど無くなってしまいます。

法人の場合だと、受けられる特典が個人と大きく違うのでそれなりに意味はあるのですが、収入が少ない、あるいは全く無いような個人事業主の場合は、青色申告をするより旦那さんなどの家族の扶養に入っていた方が有利になることも多いです。

しかし、事業が軌道に乗って収入が増えてきたり、個人事業主から法人に移行する場合などは青色申告をする事で、税制面で大きな優遇を受けられるようになります。

青色申告に意味があるか無いかは、そういった条件を満たしているか否かによって大きく変わってきます。もし自分が青色申告をすべきか悩んでいる方は、是非以上の内容を参考にしてみて下さいね。